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2010 Fiscal Year Annual Research Report

衝突ビーム型加速器を用いた素粒子実験のデータ公開方法の研究

Research Project

Project/Area Number 20540302
Research InstitutionHigh Energy Accelerator Research Organization

Principal Investigator

上原 貞治  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (70176626)

Keywords素粒子 / 衝突型加速器 / 粒子検出器 / 衝突事象 / データ解析 / データ公開 / データ維持 / 実験グルー
Research Abstract

衝突型加速器を用いた素粒子実験で得られる事象毎のデータを実験グループ外に公開し、グループに属さない研究者がそれを解析して結果を得られるようにするためには、事象毎のデータをどのような形で公開すればよいかということを、実際の衝突実験のデータや解析手法に基づいて、明らかにすることを目的として研究をした。そのために、国内最大の衝突型加速器実験であるBelle実験のデータ解析の手法を、具体的な要素に分け、それぞれの段階を検討した。
実際にBelle実験で得られたデータを用い、それをより解析しやすいデータ形式に変換し、簡単な解析を行うことを試験した。その結果わかったことは、データ公開をする場合に、グループの内と外に向けて別々の解析環境を用意することは本質的ではなく、手間に見合うだけの実質的利益がないということである。それは、一定のレベルの精緻さで解析を行う時には、実験グループに属する研究者が行っている解析と同等の手順を踏むことが不可欠で、そこにはデータ形式に閉じない困難な手順があるからである。
上記の結論に基づき、データ解析の流れにおいて高いハードルになっている部分がデータ公開の障害になる部分と考え、そのような部分の洗い出しを行った。それらは、具体的にいえば、モンテカルロ法による疑似データの発生とその測定器シミュレーション、測定器の応答の長期間変動の考慮などである。これらの要素はデータ解析においてないがしろにできない部分なので、グループ外の研究者においても、的確に解析に取り込むことができるよう、準備をするが必要である。また、これらは、実験プロジェクト終了後もデータを解析可能な状態で保存する「データ維持」を実施する上でも重要な点である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 大規模素粒子実験におけるデータ公開の技術的検討2011

    • Author(s)
      上原貞治
    • Organizer
      日本物理学会 第66回年会
    • Place of Presentation
      新潟大学
    • Year and Date
      2011-03-25
  • [Remarks] 上記の日本物理学会年会は大震災のために口頭発表は中止になったが、発表そのものは成立したと認められている。また、ウェブで本講演の発表資料の公開が行われることになっている。

URL: 

Published: 2012-07-19  

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