2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540306
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森本 幸司 The Institute of Physical and Chemical Research, 超重元素分析装置チーム, チームリーダー (00332247)
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Keywords | 原子核実験 / 超重元素 / 計測装置 / α崩壊 / 短寿命核 |
Research Abstract |
本研究は、理化学研究所仁科加速器センターで行われている超重元素探索実験にて現在稼働している信号処理装置を拡張し、これまで不可能であった10μ秒以下の崩壊現象の測定を可能とさせる事が目的である。 本年度は当研究計画に従い、Flash-ADC、Clock-Genereter、VMEクレート電源、PCI-VMEインターフェースを購入し、現信号処理装置に増設を行った。具体的には、まず焦点面検出器に使用しているシリコンストリップ検出器の裏面信号取得用にプリアンプ(別予算にて調達)を追加した。そのプリアンプ信号を本研究予算で購入したFlash-ADCに接続し、まずは単体で波形を取得出来るよう計測プログラムの開発を行った。現在、プリアンプに試験信号を入力して調整をおこなっている。今後、現信号処理装置と整合を取り目的としている検出システムを完成させ、Flash-ADCで取得した信号波形から極短寿命で崩壊した原子核の寿命および崩壊時のエネルギー(α線、核分裂)を求める解析プログラムを開発する予定である。本装置は来年度に予定されている、^<197>Au(^<40>Ar,3n)^<234>Bk反応を利用した新同位体探索実験にて使用する予定であり、そこで計測される事が予想される10μ秒以下の極短寿命な崩壊現象を測定し示す事により性能評価としたい。その後、調整・改良を加え、^<208>Pb(^<76>Ge,n)^<283>114反応を用いた新元素の探索実験に備える予定である。
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