2010 Fiscal Year Annual Research Report
電磁ホーン型ESRによる相転移・分域反転時等極端条件下でのフェロ結晶の応用計測
Project/Area Number |
20540318
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
小林 正 大分大学, 工学部, 名誉教授 (30100936)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
氏家 誠司 大分大学, 工学部, 教授 (40185004)
大賀 恭 大分大学, 工学部, 准教授 (60252508)
長屋 智之 大分大学, 工学部, 教授 (00228058)
|
Keywords | 電子スピン共鳴(ESR EPR) / 電磁ホーン型ESR / フェロイック結晶 / ESR用2軸ゴニオメーター / ESR用1軸性応力印加装置 / 極端条件下でのESR計測 / キュー温度 / 温度可変ESR計測 |
Research Abstract |
1現在のところ世界で当所でしか稼動していないK-band及びX-band電ホーン型ESR装置に加えて新たにL-band ESR装置開発を行い、電磁ホーン型以外にESR特殊共振器を5機種試作し稼動させた。 2上記の電磁ホーン型ESR装置で広範囲周波数掃引ESRスペクトルを得ることができ、特殊位相器を試作し、方解石:Mn(II)、TGS:Cu(II)単結晶等で周波数掃引ESRスペクトルの位相調整ESRスペクトルの計測にほぼ成功した。これらの3周波数帯でのESR計測は強磁性体マルチフェロ結晶に応用できる。 3電磁ホーン型ESR装置用の1軸角度回転仕様1軸性応力(圧力と張力)及び電場印加装置を試作し、単結晶の応力印加による歪み研究、強弾性体・強誘電体の分域反転時のESR計測に応用。 4電磁ホーン型ESR装置用の2軸ゴニオメーター(角度精度1゜)を試作した。強誘電体重水置換亜リン酸グリシン単結晶のスピンハミルトニアン解析を当ゴニオとウルフネットを用いて解析した。 5電磁ホーン型ESR装置用に、クーリングサーキュレーターを用い-10℃から60℃まで試料温度が可変できる精密温度可変装置を試作し、強誘電体TGS:Cu(II)単結晶に電極をつけ、ESRと誘電率の2つの物理量を同時測定をしながら、誘電ロスの大きな従って極端条件下であるキュリー温度(49℃)でのESRと誘電率の同時計測と、キュリー温度前後での数十℃の温度範囲で同時計測を行った。 6Zrを2割添加したBaTiZrO3:Mn(II)セラミックス(リラクサー)のキュリー温度前後50℃の幅でESRスペクトルの精密測定を行った。(従来の共振器型ESR装置では、当セラミックスのキュリー温度前後での大きな誘電ロスのために計測困難であった。電磁ホーン型ESRで初めて計測に成功した。
|
Research Products
(3 results)