2010 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムマグマトモグラフィに向けた震源と解析法の研究
Project/Area Number |
20540410
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山岡 耕春 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70183118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 俊樹 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50210935)
中道 治久 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (00420373)
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Keywords | 火山 / 減災 / 自然現象観測・予測 / 可視化 / モニタリング |
Research Abstract |
平成22年度は、火山において、能動震源を用いたリアルタイムマグマモニタリングの可能性の検討のために、以下の3つの研究を実施した。 (1) 火山地域における低周波信号の伝達効率の確認 大谷において実施した実験において、周辺に設置された120点余りの地震計で記録されたデータを用い、場所による見かけ速度分布を求めた。その結果、地質構造と相関の良い結果が得られ、本手法による地下構造モニタリングの可能性が確認された。 (2) 低周波震源信号の高精度化(山岡・渡辺) 本年度大谷地域で得たデータを用いて、地下構造情報を取得するための解析を行った。信号の伝達関数を取得するための手法の開発、および取得された伝達関数から観測点間の相関を調べ、自然地震の解析記録と比較することにより、地下構造の違いが見かけ速度に反映されることを確認した。 (3) 低周波震源による火山の構造変化インバージョンの手法開発(渡辺・中道) 桜島において実施された人工地震の記録を用いて、火山体における減衰散乱効果を推定した。その結果から桜島に能動震源を設置した場合の、観測機関と信号のSN比の関係を得た。また桜島の地形データと、構造探査によって得られた構造を用い、地下構造変化に対するインバージョン可能性を検討した。数ヶ月の計測時間によりマグマの移動から期待される変動が捉えられることがわかった。
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Research Products
(3 results)