2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540472
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
松原 聰 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 部長 (40000137)
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Keywords | dukeite / tsumoite / pilsenite / jauesdietrichite / fluorokinoshitalite / fluorotetraferriphlogopite |
Research Abstract |
1 長野県茅野市金鶏鉱山産の石英脈から、Biを含む鉱物と母岩を形成していた超苦鉄質岩の構成物であったクロム鉄鉱との反応によって生成された、世界で2例目のdukeite(ビスマスのクロム酸塩)を発見し日本鉱物科学会で講演した。環境におけるクロムの新しい挙動を者える上で重要な知見である。 2 長野県茅野市向谷鉱山産含金鉱石中のBi-Te-S系の鉱物を検討し、tsumoite, tetradymite, hedleyite, pilseniteなどを確認し、それらの結晶構造から導かれる微妙なX線回折パターンの違いから詳しい化学組成の検討がなくとも区別できることを明らかにし、日本鉱物科学会で講演した。 3 両山県高梁市備中町布賀鉱山産の含ホワ素脈の構成鉱物を検討し、世界で2例目となるjaquesdietrichite(含水銅ホウ酸塩)を発見した。これらは初生的に形成された銅の硫化物とスカルン化された時に多量のホウ素を含む熱水との反応により生成された二次鉱物で、同鉱山ですでに報告されているhenmilite, numanoiteと同じ過程によりできたもので、日本鉱物科学会で講演した。 4 中国内モンゴルのレアアース鉱床から2種類の新鉱物を発見(fluorokinoshitalite, fluorotetraferriphlogopite)し、ブタペストにおいて開催されたIMA総会で講演した。 5 含砒素および含燐鉱物など(erythrite, vivianite, phamacosiderite, cacoxenite)を選択し、日本地図上にプロットする簡単な万法を研究した。個々の鉱物種について、鉱山名(産地名)と緯度経度情報を入力すると、グーグル地図上にバルーン表示で示される。これで前回の5種類とあわせて9種類がプロットされることになる。
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Research Products
(4 results)