2009 Fiscal Year Annual Research Report
放射光利用超精密固/液界面X線散乱測定の高速化とナノ構造ダイナミクス解析への挑戦
Project/Area Number |
20550009
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
近藤 敏啓 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (70240629)
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Keywords | 表面・界面物性 / ナノ材料 / 構造・機能材料 / 触媒・化学プロセス / 複合材料・物性 / 表面X線散乱法 / 単結晶電極 |
Research Abstract |
シンクロトロン軌道放射光を利用した表面X線散乱(Surface X-ray Scattering ; SXS)測定により、当該年度は以下の3つのテーマで実験し、それぞれの界面の原子/分子配列を決定した。SXS測定では、電気化学セルの改良や入射X線のエネルギーを最適化によって高速化した。 1.Au(111)単結晶電極上にAgをアンダーポテンシャル析出(Underpotential Deposition ; UPD)させた系の、構造安定性とAgの析出量との関係を、SXS法により明らかにした。その結果、Ag単層膜は空気中では不安定であるのに対し、Ag二層膜は空気中においてもまた他の溶液に浸漬させても、原子配列が保たれることが分かった。 2.Au(111)上にUPDさせたAg二層膜上の、アルキルチオール自己組織化単分子層(Self-Assembled Monolayer ; SAM)の電気化学的吸脱着過程を、SXS法によりその場追跡し、SAM吸着構造と下地Au基板の表面原子配列との関係を明らかにした。その結果、SAMが基板と平行に配向しているような、吸着量の低い状態ではAu(111)表面の原子配列は(√3x23)再配列構造と(1x1)構造とが混在しているが、飽和吸着すると再配列構造がすべてリフトした(1x1)構造となっていることが分かった。 3.入射X線のエネルギーを、析出金属の吸収端近傍に合わせた、共鳴SXS (Resonance SXS ; RSXS)法を適用することで、これまで構造解析できなかった、Au単結晶上に析出させたPt超薄膜の原子配列を決定した。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Toshihiro Kondo
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Journal Title
Photoactive Self-Assembled Monolayers (SAMs)in "Bottom-up Nanofabrication : Supramolecules, Self-Assemblies, and Organized Films"(American Scientific Publishers)
Pages: 409-425
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