2008 Fiscal Year Annual Research Report
含遷移金属活性種研究の新展開 〜ナノクラスターの高分解能分光を目指して〜
Project/Area Number |
20550010
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岡林 利明 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 教授 (70224045)
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Keywords | クラスター / 高分解能分光 / 含遷移金属活性種 |
Research Abstract |
本年度は、これまで行ってきた含遷移金属活性種の高分解能分光による研究を、より複雑な系に適用すべく研究を進めたほか、ナノクラスターへの研究拡大を目指し、分光器の高感度化およびレーザーアブレーションの導入を行った。 まず、マイクロ波アンテナ周りの形状等を細かく検討した結果、これまでに比べて3倍程度S/Nの改善が見られた。その結果、不安定な短寿命活性種であるCH_2Iラジカル回転スペクトルを初めて検出することができた。またレーザーアブレーション装置のプロトタイプを作成して分光器に組み込んでテストを行い、含遷移金属活性種のひとつであるCuClの回転スペクトルの観測に成功した。しかし、ステッピングモーターの発熱により、長時間の測定ができないという機械的なトラブルが発生したため、現在放熱機構を考慮したシステムに改良中である。また、よりサイズの大きなクラスターの観測のために、現在の分光器の下限周波数である12GHz帯以下の範囲が測定できるように、新しいマイクロ波増幅器を導入した。その結果、分光器の周波数下限を8GHzまで下げることができた。
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[Presentation] AgSのマイクロ波分光2008
Author(s)
岡林利明, 大矢篤志, 山本拓也, 水口伝一朗, 岡林恵美, 谷本光敏
Organizer
第8回分子分光研究会
Place of Presentation
神戸大学六甲キャンパス
Year and Date
20080516-20080517