2008 Fiscal Year Annual Research Report
光パラメトリック増幅法の時間分解イメージングへの適用
Project/Area Number |
20550016
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
永原 哲彦 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 助教 (70390664)
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Keywords | 光物性 / 非線形光学 / 超精密計測 / 化学物理 / メゾスコピック系 |
Research Abstract |
複雑かつ高度に集積された分子系においては、メソスコピックなサイト依存性とダイナミックスの同時測定が重要であり、本課題では新規な時間分解発光イメージング法の開発を行っている。超短パルスレーザーによる光ゲートで時間分解イメージングを行えば、レーザーパルスによって決まる時間分解能を維持したまま、そのダイナミックス・イメージを2次元検出器上に短時間の測定でそのまま取得することが可能となる。また光パラメトリック増幅法では、従来法より高い感度が得られる可能性がある。サブピコ秒レーザーと組み合わせた高感度サブピコ秒時間分解発光イメージング法を開発し、次に光学顕微鏡測定と組み合わせて時間分解顕微イメージングへと発展させることを予定している。 新規な時間分解発光イメージング法-光パラメトリック増幅法では、試料を励起する励起光とパラメトリック増幅に用いるゲート光を〜100fsのレーザーを用いて発生させて使用している。ゲート光を可変長の光学遅延路に通すことによって、任意の時刻での光パラメトリック増幅された信号を分光しCCDカメラで検出する装置を試作した。この装置に試料としてレーザー色素を用いた結果、従来報告されているピコ秒ではなくサブピコ秒レーザーを用いた始めての増幅信号が得られた。しかし得られた信号のコントラストは未だ十分でなく、今後は空間プロファイルの整形,ゲート波長,非線形光学結晶の選択などの点で改良を行いながらイメージングへの適用を行う。
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