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2009 Fiscal Year Annual Research Report

化学反応性および電子構造理論から見た新規な複素環芳香族陽イオンの特徴

Research Project

Project/Area Number 20550044
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

佐竹 恭介  Okayama University, アドミッションセンター, 教授 (50033387)

Keywords3H-アゼピン / 2H-アゼピン / アゼピニウム イオン / アザトロピリウム イオン / 芳香属性 / 芳香族陽イオン / ab initio計算 / 開環加水分解反応
Research Abstract

2-アルコキシ-2H-アゼピンと四塩化チタン(ルイス酸)との反応で得られる七員環カルボカチオンは非経験的分子軌道計算,核磁気共鳴法による実測データを検討したところ,陽電価が非局在化した6π電子系芳香族陽イオンであることがわかった。このような化学種はこれまでは炭化水素であるシクロヘプタトリエンから導かれるトロピリウム陽イオンに限られており,七員環構成原子は全てが炭素原子であることから極めて効率的に非局在化が起こっているものであった。本研究におけるアザトロピリウム陽イオンは複素環骨格を有し,非局在化型陽イオンとはいえ,電気陰性度の大きい異節原子である窒素原子の存在が電子構造および反応性にあたえる影響は興味ふかい。そのため,X線結晶構造解析によりイオンの構造を確認すべく結晶誘導体の合成を試みた。現時点で得られている結果はクロロホルムあるいはジクロロメタン溶液としてアゼピニウムイオンが得られており,対イオンは[Ti(OMe)Cl_4]^-であると考えられる。さらに結晶性の良い対イオンをもつアゼピニウムイオンの合成を検討しているが未だ結晶化に成功していない。さらに検討を続ける。一方,反応性に関しては,水溶液中で2-メトキシ-2H-アゼピンがS_N1型反応を起こしヒドロキシ体となり,開環加水分解反応によりペンタジエン酸誘導体を与えるという新規反応を見出した。この反応は2位メトキシ基の求核置換反応の様相を呈するが,本非局在化陽イオン種の特徴を示す反応結果と考える。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] フェニルニトレンから誘導されるデヒドロアゼピンとアルコールの反応の立体効果2009

    • Author(s)
      佐竹恭介, 他
    • Organizer
      第39回複素環化学討論会
    • Place of Presentation
      千葉県柏市
    • Year and Date
      2009-10-15

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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