2008 Fiscal Year Annual Research Report
炭素ー水素結合切断を基軸とする非平面芳香族縮環分子の新合成戦略
Project/Area Number |
20550048
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
神川 憲 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 准教授 (40316021)
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Keywords | C-H活性化 / ヘリセン / フラーレン |
Research Abstract |
本研究課題では、次世代の電子材料として注目を集めているヘリセンやセミバックミンスターフラーレンなどの非平面芳香族縮環化合物について、炭素-水素結合切断を鍵とした合成法を活用することで、短工程で効率のよい合成法を確立することを目的としている。2008年度は、さらなるヘリセン類の基質展開を目指してジブロモナフタレンを出発原料に活用する新規なルートでヘリセン類の合成を試みた。その結果、目的とした反応が進行せずに、分子内でC-H活性化を伴う炭素-炭素結合が生成し、アセナフチレン骨格が合成できることが分かった。このアセナフチレン骨格はフラーレンに見られる構造である。そこで、この反応を活用して、同じく非平面縮環化合物であるセミバックミンスターフラーレンの合成に適用することを計画し、検討を行っている最中である。さらにアセナフチレン類は、蛍光を有することから、様々な置換アセナフチレン類の蛍光挙動についても合わせて検討を行っていくことを計画している。
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[Journal Article] Induction of one-handed helical oligo(p-benzammide)s by domino effect based on planar-axial-helical chirality relay2009
Author(s)
Kamikawa, K., Kinoshita, S., Furusyo, M., Takemoto, S., Matsuzaka, H., Uemura, M.
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Journal Title
Chem. Commun.
Pages: 1201-1203
Peer Reviewed
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