2009 Fiscal Year Annual Research Report
炭素-水素結合切断を基軸とする非平面芳香族縮環分子の新合成戦略
Project/Area Number |
20550048
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
神川 憲 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 准教授 (40316021)
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Keywords | C-H活性化 / ヘリセン |
Research Abstract |
本研究課題では、次世代の電子材料として注目を集めているヘリセンやセミバックミンスターフラーレンなどの非平面芳香族縮環化合物について、炭素-水素結合切断を鍵とした合成法を活用することで、短工程で効率のよい合成法を確立することを目的としている。2009年度では、C-Hアリール化反応による光学活性なヘリセン化合物を合成する方法を確立する目的で、予め軸不斉を有するビナフチルモノハライドとビストリメチルシリルアセチレンとをPd触媒存在下で反応を行い、アセチレン挿入の後にC-Hアリール化を行い、所望の光学活性ヘリセンへと導くことを検討した。その結果、X線による構造解析には至っていないものの、2つのビナフチル化合物を1つのアセチレンからなるダブルヘリセン様の化合物が合成できたのではないかと推測している。また、光学活性なビナフチル化合物から出発した際には、ほぼ単一の化合物を得ることができた。今後、誘導体の合成とX線による構造確認、ならびに別法による合成ルートの確立を目指して検討を行う。
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