2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20550073
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
竹内 豊英 Gifu University, 工学部, 教授 (40135322)
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Keywords | 液体クロマトグラフィー / ハイドロダイナミックモード / シリカコロイド |
Research Abstract |
本年度は,シリカコロイド(粒径5〜78 nm)のハイドロダイナミッククロマトグラフィー(HDC)による分離条件について検討した。用いた分離カラムのサイズは長さ25 cm,内径4.6 mmであり,通常のHPLCシステムを使用した。ただし,カラム外における試料成分の拡散を抑えるために,UV検出器のセルにはセミミクロLC用(光路長5 mm,セル体積2.6 μL)のものを装着し,試料注入体積は2 μLとした。連結部には可能な限り内径0.13 mmのPEEKチューブを用いた。 充填カラムの隙間は,非常に複雑な形状をしているので注意検討が必要である。本年度は,シリカコロイドのサイズを考慮し,粒子径が2〜5μm程度のシリカゲルを充填したカラムによるHDCを検討した。溶離液について詳細に検討したところ,pHが7以上のリン酸緩衝溶液で,サイズに基づいた溶出パターンが観察されたので,溶離液には10 mMのリン酸緩衝溶液(pH 7.13)を主に用いた。5〜78 nmのコロイドに対して充填剤の粒子径が小さいほど分離が改善された。 シリカコロイドの溶出体積は,流量が減少するとわずかながら増大した。これは,流量の減少に伴いより狭い流路への拡散が促進されることが要因であると推定された。 シリカコロイドはUV検出器を用い,濁度に基づいて検出された。従って,シリカコロイドのサイズが大きいほど検出シグナルは増大した。
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