2010 Fiscal Year Annual Research Report
新しい金属ナノ粒子修飾電極の開発と電気化学分析への応用
| Project/Area Number |
20550074
|
|---|
| Research Institution | Kyoto University |
|---|
Principal Investigator |
小山 宗孝 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90221861)
|
|---|
| Keywords | ナノ材料 / 金属ナノ粒子 / 修飾電極 / センサー / 電化学分析 / 酸化インジウムスズ / グラッシーカーボン / 電子移動反応 |
|---|
| Research Abstract |
本年度は、まず、微小金ナノ粒子をITO基板表面に高密度修飾に有効である、臭化セチルトリメチルアンモニウムとヘキサメチレンテトラミンの共存条件下での金イオンの化学還元について詳細に検討した。複数回修飾を行う多重操作や、臭化セチルトリメチルアンモニウム単独系での還元操作との組み合わせにより、表面ナノ構造の多様な制御に成功し、それを用いて、尿酸やアスコルビン酸の電解酸化反応を対象に、電極触媒能と表面ナノ構造の相関に関する知見を得ることができた。また、この表面調製法は、金ナノ粒子だけでなく銀ナノ粒子の表面修飾に応用できたので、それによるハロゲン化有機化合物の電極触媒還元についても検討した
また、昨年度から開始した金属ナノ粒子の3次元修飾に関する検討についても継続して行い、キムワイプを保持媒体として金ナノ粒子を種核成長させることがグラッシーカーボン表面での電子移動反応速度を改善するのに極めて有効であることを明らかにし報告した。この方法は原理的に種々の修飾電極の構築に応用可能であるため、現在もさらに検討を進めている。
一方、金ナノ粒子を種核成長法で修飾する場合の微小金ナノ粒子核の影響についても系統的な検討を開始して、ナノ構造化に有効な粒子核に関する知見を得た。
また、金ナノ粒子固定化酸化インジウムスズ電極の応用に関しては、当方で作成した電極を送って、中国・インド・韓国などのグループと共同研究を進めており、その成果の一部を共著論文として報告した。
|
