2010 Fiscal Year Annual Research Report
開放系で行う環境関連微粒子の分級とその構成元素の多元素同時定量
Project/Area Number |
20550078
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡本 泰明 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40213988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 照文 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127703)
塚原 聡 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50207338)
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Keywords | 電気加熱気化 / 誘導結合プラズマ質量分析 / 誘導結合プラズマ原子発光分析 |
Research Abstract |
加熱気化導入法(ETV法)を併用する誘導結合プラズマ原子発光分析法(ETV-ICP-AES)またはICP原子質量分析法(ETV-ICP-MS)による固体試料の直接定量法の一環として、プラスチックや金属材料中に含まれる微量不純物元素の高感度定量を行った。昨年までの研究によりプラスチック材料中のポリ臭素化ビフェニル類(PBBs)については、試料に水酸化カリウムを加えて強アリカリ条件にすることで臭素を高沸点化合物の臭化カリウムに変え揮散を抑えながらETV-ICP質量分析法によって測定できることを実証したので、本年度はこの測定条件に準じた条件によってPBBsのみならず六価クロム・水銀・カドミウム・鉛や将来規制される可能性の高いアンチモンも定量した。予め試料を準備しておけば、1時間あたり40試料を分析できる迅速分析が可能である。 さらに、通常は採取した試料量を化学天秤を用いて秤量し、微量成分を高感度な方法で分析し、これら両者の結果より「濃度」を見積もるのが常である。しかし、試料量が極微量な金属試料の場合、前者の秤量操作感度が悪く、もし秤量が可能であったとしても誤差が大きい。高純度な金属材料の場合について、ICP-AESの検量範囲が広いことを活用して化学天秤による「秤量に換わる試料採取量を見積もる手段」を開発した。この方法を高純度金属金の不純物分析に応用できることを確かめた。この定量法は、高性能触媒作用や極小領域のセンサー用プローブとして注目を集めるナノ金属金粒子のみならず他のナノ材料の純度評価に応用できる。
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Research Products
(2 results)