• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2009 Fiscal Year Annual Research Report

応力下における高分子のin-situ NMR法による運動状態解析法の開発

Research Project

Project/Area Number 20550106
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

山延 健  Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (40183983)

KeywordsNMR / 高分子 / in-situ / 運動状態解析
Research Abstract

平成20年度に作製した赤外線照射による温度制御システムをポリプロピレンの延伸に対して適用した。赤外線による加熱挙動を検討するために、NMRプローブを用いないで試料の温度変化を測定した。従来の熱風を用いる加熱では目的温度に到達するために約10分程度要した。そして目的温度到達後も風による試料の移動のために温度が一定にならず変動した。これに対して、赤外線を用いた場合、目的温度に到達するのに3分程しか要しなかった。さらに、目的温度到達後の温度変動はほとんどなかった。加熱位置周辺の温度は熱風による加熱では20~30℃程度低下しているだけであったが、赤外線加熱では80℃以上低下しており、赤外線加熱では局所的に加熱されていることが明らかになった。試料温度175℃、180℃、190℃での延伸を行った。175℃では破断には至らず試料がチャックからはずれたが3つの温度の中で最も応力が高くなった。これに対して180℃、190℃ではそれぞれに、12,11Nで破断した。180℃での延伸では破断する直前まで175℃の応力変化より少しだけ小さな応力で変化しており、同程度の分子運動の状態と考えられる。190℃では応力がかなり低下しており、溶融がかなり進んでいると考えられる。
T_2測定を行った結果、全ての温度で延伸に伴い硬い成分、軟らかい成分ともにT_2が減少していることがわかった。175℃と180℃の延伸によるT_2の変化は軟らかい成分、硬い成分ともに同様な変化をしてしおり、応力変化と対応している。190℃では延伸初期においては175℃、180℃のT_2より長いが延伸により急激にT_2が減少し、175℃、180℃よりT_2が短くなった。このことは190℃での延伸により急激に分子運動が束縛されていることを意味している。つまり、延伸初期では溶融状態の分子運動によりT_2が低温のものより長いが、延伸により分子鎖の解きほぐしが進み配向結晶化が生じたためにこのように急激なT_2の減少が生じたものと考えられる。

  • Research Products

    (5 results)

All 2009

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] 結晶性高分子の延伸過程におけるNMR測定2009

    • Author(s)
      宮崎紀明・森田翔・撹上将規・上原宏樹・山延健
    • Organizer
      高分子討論会
    • Place of Presentation
      熊本
    • Year and Date
      2009-09-16
  • [Presentation] 溶液及び溶融状態から調製した超高分子量ポリエチレンフィルムの延伸/圧縮による単斜晶の生成2009

    • Author(s)
      森田翔・撹上将規・上原宏樹・山延健
    • Organizer
      高分子討論会
    • Place of Presentation
      熊本
    • Year and Date
      2009-09-16
  • [Presentation] 超高分子量ポリエチレンフィルムの延伸・圧縮による単斜晶の生成と消失2009

    • Author(s)
      森田翔・撹上将規・上原宏樹・山延健
    • Organizer
      高分子学会・NMR研究会
    • Place of Presentation
      神奈川
    • Year and Date
      2009-08-27
  • [Presentation] 結晶性高分子の延伸過程におけるNMR測定2009

    • Author(s)
      宮崎紀明・森田翔・撹上将規・上原宏樹・山延健
    • Organizer
      相模ケイ素材料フォーラム
    • Place of Presentation
      神奈川
    • Year and Date
      2009-08-27
  • [Presentation] Poly(m-xylylene adipamide)の結晶化挙動のin-situ解析2009

    • Author(s)
      宇津木洋平・上原宏樹・山延健
    • Organizer
      高分子学会・NMR研究会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2009-05-15

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi