2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20550112
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岡 勝仁 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 教授 (70203966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 義明 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (80247874)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 生体分子 / 理論化学 |
Research Abstract |
N-(2-アミノエチル)-グリシンのβ位の炭素原子を窒素原子に置換したデルタアミノ酸の側鎖部分に核酸塩基を有するアミノ酸残基を対象として、回転可能なすべての二面角の格子点構造について、Gaussian03を用いた非経験的量子化学計算を行い、詳細なコンホメーション解析を試みた。さらに、得られたアミノ酸残基の安定構造の知見をもとに、側鎖部分に核酸塩基を有するデルタアミノ酸残基からなるペプチド(ペプチド核酸)についてGaussian03を用いた非経験的量子化学計算および分子動力学計算を行い、詳細なコンホメーション解析を試みた。2分子会合体について、側鎖に存在する核酸塩基の相補性に対応した構造が安定になること、逆平行型の会合体の方が、平行型の会合体よりも安定となることが明らかとなった。また、逆平行型の会合体のコンホメーションは実験値に対応しているという興味ある結果が得られた。 さらに比較のために、新規の構造と物性が期待されるベータアミノ酸、ガンマアミノ酸等についてGaussian03を用いた非経験的量子化学計算を行い、詳細なコンホメーション解析を試みた。主鎖の二重結合部分とペプチド結合部分を基本としてπ電子の共役構造が出現し、延伸したコンホメーションが安定となる残基特性を有すること、および残基間相互作用が比較的弱いためペプチドにおいても同様のコンホメーション特性が保持されるということが明らかになった。これは通常のアルファアミノ酸には見られない分子特性であり、機能性高分子材料開発の新領域を切り拓く興味深い知見といえる。
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Research Products
(7 results)