2010 Fiscal Year Annual Research Report
モノマー間に2つのアミド結合を連続構築する反応を用いたラダーポリマーの精密合成
Project/Area Number |
20550114
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
横山 明弘 神奈川大学, 工学部, 准教授 (50343637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横澤 勉 神奈川大学, 工学部, 教授 (80182690)
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Keywords | 高分子合成 / ポリアミド / ラダー |
Research Abstract |
本研究はモノマー間に2つのアミド結合を一挙に構築し、構造欠損がなく剛直な構造を有する「はしご型」ポリアミド(ラダーポリアミド)の新規合成法の開発を目的としている。今年度は、官能基の置換位置が前年度までとは異なる新規モノマーの合成ルートを確立し、大量合成を行った。さらに、この新規モノマー間に2つのアミド結合を一挙に構築して高分子量体を合成するために、重合に用いる塩基や反応溶媒の種類および温度などの検討を行った。その結果、リチウムヘキサメチルジシラジドを用いた反応では、反応溶媒や温度を種々検討しても、モノマー間に1つのアミド結合を有する低分子量体しか得ることができなかった。MALDI TOF-MSで生成物を解析したところ、重合に用いた塩基がモノマーあるいは重合成長末端の重合性官能基と反応し、重合を阻害していることを明らかにした。塩基のカウンターカチオンとしてナトリウムやカリウムを用いても同様の結果が得られた。しかし塩基としてフォスファゼン塩基を用いると、塩基による副反応が抑制できることが分かった。しかしフォスファゼン塩基を用いたいずれの重合においても、モノマー間に1つのアミド結合を有する低分子量体しか得られなかった。MALDI TOF-MSで生成物を解析したところ、重合反応の脱離成分による副反応が起きていることを明らかにした。一方、上記の重合で得られたモノマー間に1つのアミド結合を有する生成物を単離し、再度塩基と反応させると、モノマーユニット間に2つめのアミド結合を形成できることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)