2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20550127
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
西原 禎文 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 助教 (00405341)
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Keywords | 分子磁性 / 有機ラジカル / 分子配列制御 / プログラム分子 / 結晶構造 / 磁気構造 |
Research Abstract |
本研究では有機ラジカル分子の配列を決定するための鋳型分子(プログラム分子)を結晶内に導入することで,ラジカル分子の配列を高度に規制し,新規磁気物性の開拓を目指す.これを達成するために平成20年度の研究計画として,(1)カルボキシル基を含んだ安定有機ラジカルを大量に合成する.(2)次いでこれらラジカル分子と種々のプログラム分子を組み合わせ,新規スピン構造の実現を図る.を挙げていた. (1)に関しては,カルボキシル基を含むラジカル種COOH-PNN,COOH-PIMの合成に成功し,その構造と磁気構造を明らかにした.現在は得られたラジカル種と種々のプログラム分子と組み合わせて結晶を作製している段階である.平成20年度に用いたプログラム分子はp-Ph(COOH)_2と1,3,5Ph(COOH)_3である.現時点では,単結晶が得られていないために構造が明らかになっていないが,UV-VIS測定から両分子の混入を確認している.平成21度以降はこれまでに両分子の混入を確認している系で結晶作製条件を模索し,単結晶の獲得を目指す.また,異なるプログラム分子を用いて到達目標であるラジカル種の配列・磁性制御を目指す.
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