2008 Fiscal Year Annual Research Report
LDHによる排水からの汚染アニオン回収および排ガス中のCO2除去プロセスの開発
Project/Area Number |
20550142
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
井伊 伸夫 National Institute for Materials Science, ナノ物質ラボ, 主席研究員 (50343851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹井 亮 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60314051)
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Keywords | LDH / 脱炭酸 / アニオン交換 / 水熱鉱化 / 排水処理 / 層状複水酸化物 / 鉱化剤 / 流通処理 |
Research Abstract |
1:LDHの脱炭酸・アニオン交換プロセス (1)LDHの脱炭酸プロセスの開発:HCl-NaCl系に替わる脱炭酸溶液として、NaCl-Acetate Buffer(酢酸緩衝液)系溶液を開発し、HCl-NaCl系よりもずっと穏和な条件で脱炭酸イオンを行うことに成功した。さらに、Mg/Al比の異なるMg/Al-LDHについて、新脱炭酸溶液での最適な脱炭酸条件を明らかにした。また、ZnAl-やNiAl-系のLDHについても適用でき、汎用的な脱炭酸プロセスである事がわかった。 (2)LDHのアニオン交換:Mg/Al-LDHについて、有機アニオンを含む各種アニオンとのイオン交換を試み、連続プロセス化への基礎的なデータを得た。また、今回の脱炭酸プロセスにおいて、Clイオン以外のアニオン(硝酸、過塩素酸アニオン)を共存させた場合、これらのアニオンを含むLDHが得られた。脱炭酸イオンと同時に各種アニオンの吸着が可能なことを示しており、興味深い。 2:鉱化剤で水熱処理する鉱化プロセス (1)各種アニオンに対する水熱鉱化処理:既存のクロム精錬工程や備蓄鉱石として廃液中のクロムを回収するために,様々な鉄化合物を鉱化剤とした処理の検討の結果,廃液中のクロムをクロム鉄鉱様化合物として高収率で沈殿させることができることを明らかにした.また,残留6価クロム濃度は,水質汚濁防止法で規定されている排水基準を大きく下回った. (2)水熱鉱化処理の条件の最適化と連続化の検討:連続処理の可能性を明らかにするために,ホウ素含有廃水の流通処理の検討を進め、送液ポンプによる反応容器への連続的な廃液導入が行える装置の設計・試作を行った.その装置によるホウ素含有廃水の処理の結果,今だ残留濃度は多少高いものの流通処理が可能であることが示唆された.
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Research Products
(8 results)