2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ二量化受容体の発現する多様な生物活性を識別する膜貫通ペプチドダイマーの開発
Project/Area Number |
20550154
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
兒玉 浩明 Saga University, 理工学部, 教授 (80205418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 聡史 佐賀大学, 理工学部, 助教 (50284609)
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Keywords | シグナル伝達 / 生体分子 / 生理活性 / 活性酸素 / ダイマー |
Research Abstract |
ヒト白血球の主成分である好中球に対する遊走ペプチドの二量体アナログの合成と受容体タンパク質の二量体構造を調節する膜貫通ペプチドの合成とそれぞれの生物活性研究の一環として、好中球機能を増強する膜貫通ペプチドの二量体、及びアゴニスト・アンタゴニストの二量体ペプチドを化学合成し、これらの機能調節を調べることを目的に研究をおこなってきた。平成20年度は、ホルミルペプチド受容体のアゴニスト及び了ンタゴニストの二量体を合成した。アゴニストに関しては以前より開発を進めていたfMLPのオリゴエチレングリコール架橋体が、ヒト好中球遊走活性と活性酸素放出活性を識別できることを利用することにした。アンタゴニストダイマーに関しては、受容体サブタイフに非選択的なアンタゴニストBoc-Met-Leu-Phe-OH及びこれまで報告されたもののうち最も高活性なペプチドBoc-Phe-D-Leu-Phe-D-Leu-Phe-OHのジスルフィド架橋二量体の合成をおこなった。ペプチドの合成は液相法及び迅速固相合成法を用いた。目的のペプチドは疎水性が高く、合成不溶担体上で非特異的に吸着、会合することが予想された。そこで、反応ポイントである官能基置換率が低く、さらに親水性架橋剤を持つ親水的合成場を提供する樹脂を用いた。この中で後者のペプチドが強力なアンタゴニスト活性を発現することを見いだした。さらにGly残基を導入して、鎖長依存性も検討した結果、架橋鎖長に依存して生物活性の変化することを見いだした。
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Research Products
(38 results)