2010 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌由来プロリルオリゴペプチダーゼの機能解析と応用
Project/Area Number |
20550158
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Research Institution | Research Institute for Biological Science Okayama |
Principal Investigator |
畑中 唯史 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所, 研究員 (00344408)
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Keywords | ペプチダーゼ / 放線菌 |
Research Abstract |
放線菌由来オリゴペプチダーゼの機能解析と応用」という課題で、放線菌Streptomyces属ゲノム中にコードされる3種のProlyl Oligopeptidase (POP)の酵素学的特徴を明らかにすることを目的とする。さらに、中等度好熱性Streptomyces菌株から、それらの類縁酵素遺伝子を取得し、グルテン、コラーゲン分解への応用と、アミノリシス反応による機能性ペプチドの合成に有用な酵素の創製を最終目標とする。 本年度は、メロップス分類でS9ファミリーに属するエキソ型アミノペプチダーゼが放線菌Streptomyces属のみならず、同じく放線菌Acidothermus属にも存在することを明らかにした。本酵素について、放線菌Streptomyces属由来APと同様に、活性中心であるセリンをシステインに置換することにより、野生型よりも著しくアミノリシス活性が上昇することも明らかにした。 さらに、放線菌Streptomyces属ゲノム中にコードされるS9ファミリーに属するとされた酵素が、S9Bファミリーに属するX-prolyl aminopeptodase(X-PDAP)であることも明らかにし、中等度好熱性Streptomyces菌株由来X-PDAPは、分泌シグナルをもたず菌体内酵素であるにもかかわらず放線菌S.lividansを宿主とした系を用いて、菌体外に大量発現に成功した。
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