2010 Fiscal Year Annual Research Report
GaNバルク単結晶へのZnO薄膜の全方位的エピタキシャル電析
Project/Area Number |
20550175
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉田 司 岐阜大学, 工学研究科, 准教授 (90273127)
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Keywords | バルクGaN単結晶 / ZnO / 電析 / エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
これまで検討してきたGaN(0001),(1-100),(11-20)面に加え、今年度はGaN(10-11),(10-12),および(10-13)面に対しても、酸素還元反応(ORR)に対する活性評価とZnOエピタキシャル電析を試みた。十分活性化したそれぞれのGaN単結晶面上でI-V曲線を測定し、Koutecky-Levich解析より、70℃における標準反応速度定数k^0を求めたところ、その序列は、(10-11)>(1-100)≧(11-20)>(10-12)>(10-13)>>(0001)であることがわかり、ORRに対する活性もその序列であることが分かった。 またそれぞれのGaN結晶面にZnO薄膜を電析し、その構造をSEMおよびXRD 2θ, ZnO(11-22)面に対するωスキャンによって調べたところ、各結晶面に沿った表面形態およびXRDパターンを確認することができ、所期の通りZnO薄膜の全方位的エピタキシャル電析に成功した。ωスキャンの序列より、そのエピタキシーは結晶面ごとに、(10-11)>>(1-100)≧(10-13)>(11-20)>(10-12)>(0001)であることがわかり、ほぼORRに対する活性の系列に沿うことがわかった。その序列が完全にORRに対する活性と一致しないのは、基板自体のmosaic spreadや格子ミスマッチがその要因であると考えられる。 また、電極活性(k^0)が高い結晶面ほど高密度に核形成が起こり、ZnOのエピタキシーが向上する一方で、電解過電圧(η)が大きいとその核の乱雑さが増し、ZnOのエピタキシーが低下することがわかった。したがって、ZnOのエピタキシー向上にはk^0の高い電極を用いることが最も有効であることが明らかになった。
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Research Products
(38 results)