2008 Fiscal Year Annual Research Report
非天然多核金属中心を有する人工タンパク質触媒の創製
Project/Area Number |
20559002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小野田 晃 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (60366424)
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Keywords | 金属タンパク質 / 多核金属錯体 / 進化工学 / 酵素触媒 / 人工タンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、タンパク質マトリクスを活用して、新たな多核金属中心を有する高機能生体触媒の創製を目指している。高機能タンパク質を多数開発するために、第一配位圏の合理的な分子設計に基づいた変異タンパク質の機能解析を行うとともに、金属タンパク質に焦点を絞った進化工学的な手法を駆使し、高機能タンパク質を迅速に探索するための新規方法論の開発に取り組んだ。 本年度は、第一配位圏の変異体を調製し、その機能解析を行うとともに、これらの変異体を用いてコンビナトリアルな手法適用への予備的な検討を行った。まず、照準としたタンパク質マトリクスである鉄2核中心を有するヘムエリスリンに類似のDcrH Hrタンパク質について、このタンパク質を有する宿主のゲノムDNAからクローニングを行い、大腸菌において大量発現し、精製により高純度のリコンビナント標品DcrHHr-wtを得た。酸素結合タンパク質であるDcrHHrを酸化酵素へと人工機能改変するために、鉄2核中心に配位しているヒスチジン残基のうちの3つを順次グルタミン酸へと変異導入し、これらタンパク質の調製を行った。次に、これらのタンパグ質への非天然金属中心の導入のために、アポ化条件の最適化を行い、コンビナトリアルな方法への準備を行った。また、マイクロプレートの各ウェルに配列の異なるタンパク質をそれぞれ固定化するために、一連の目的タンパク質をタグであるGST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)とのフユージョンとして発現する系を構築した。
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Remarks |
基盤C
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