2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560006
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岡 徹雄 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (40432091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 聡 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70293199)
小川 純 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60377182)
清水 英彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00313502)
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Keywords | 磁性 / 超伝導材料・素子 / 低温物性 / 表面、界面物性 / プラズマ加工 |
Research Abstract |
高温超伝導ソレノイドコイルを用いて磁場中冷却によって励磁した高温超伝導バルク磁石を用い、励磁空間中央に発生する1T(テスラ)級の強磁場を使って,通常のマグネトロン磁極よりはるかに強力な磁場によって減圧プラズマ空間を作り、新たなスパッタ源としての性能を把握する。本年度は前年に作成した真空容器などのシステム構成を使い、実際の真空装置を構成して放電実験を行なった。この際には、従来の強磁場励磁を磁場中冷却によって行ない、磁極表面で最大3.4Tの強磁場を用いた放電実験を試行した。小型磁極が対向した強磁場空間に銅ターゲットを50mmの距離で配置し、それぞれを陰極として最高650Vの電圧印加によりDCプラズマ放電を観察した。電流電圧特性によれば、磁場の有無による放電現象の違いから、強磁場中でマグネトロン放電がおこっていることが確認できた。また、プラズマ発生の空間が磁極面近傍に限定されていることから、強磁場の磁力線がより両極間で結合するよう、極間距離に対する依存性を検証する必要が明らかとなった。真空容器内部にはターゲット組成である銅の付着があったことから、高速なスパッタ成膜が起こっていることがわかるが、これについても定量的な条件検討を行なっていく。以上をまとめる。強磁場磁極によって小型の成膜装置を製作した。プラズマの状態を簡単に観察することができるようになった。実際の成膜現象を、銅ターゲットを用いて確認できた。今後は産業応用に向けた実験を行ない、課題の抽出を実施していく。
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Research Products
(4 results)