2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560007
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中 茂樹 University of Toyama, 大学院・理工学研究部(工学), 准教授 (50242483)
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Keywords | 有機導体 / 半導体物性 / 電子・電気材料 |
Research Abstract |
有機ELデバイスの動作メカニズムを解明することを目的とし、過渡光電流波形とともに、発光の過渡現象を捉えることによって、電流挙動と同時に発光挙動を観察し、キャリヤ注入障壁となる界面でのキャリヤ注入過程と発光過程を同時に評価する方法について検討を行っている。これまで、キャリヤ発生材料の探索を中心にデバイス試作を行った。キャリヤ発生層(CGL)は本提案において、光励起によるキャリヤ発生と続く有機ELデバイス構成材料へのキャリヤ注入を行う必要があり、最も重要な層である。これまでフタロシアニン系の単一材料をCGL層として使用してきたが、安定した特性は得られていなかった。そこで、有機半導体分野で用いられるフタロシアニン系材料と有機太陽電池材料として用いられるフラーレン(C60)に注目し、チタニルフタロシアニン(TiOPc)とC60の混合層をキャリヤ発生層として用い、有機ELデバイス構成材料として広く用いられる取りナフチルアミン誘導体(α-NPD)およびアルミキノリノール錯体(Alq3)とを組み合わせたGlass/ITO/α-NPD/Alq3/CGL/α-NPD/Alデバイスの試作を行った。CGLとしてTiOPcとC60の1:1混合層を用いることで特性が安定し、レーザ光照射により明確な電流増加が見られた。次に、色素レーザのパルス光照射による過渡現象の観察し、過渡光電流が得られた。さらなるCGL層の最適化によりが過渡現象の観察が可能であると考えられる。
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Research Products
(1 results)