2010 Fiscal Year Annual Research Report
GaPテラヘルツ光源による分光エリプソメトリーと高精度膜厚計測に関する研究
Project/Area Number |
20560026
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
佐々木 哲朗 上智大学, 半導体研究所, 准教授 (20321630)
|
Keywords | テラヘルツ / エリプソメトリー / 複屈折率 |
Research Abstract |
テラヘルツ分光エリプソメトリーの光源となるテラヘルツ信号発生装置の、励起光源として半導体レーザーを採用して連続波化することに成功し、その周波数分解能は10MHz程度に改善された。更に出力安定化が達成され、これによって複屈折率測定・膜厚測定の高速化が実現できるようになった。(計画当初の光源は繰返し周波数10Hzのナノ秒パルスであり、パルスtoパルスの変動が大きく、平均化のために時間を要していた。)エリプソメトリーの測定手法として、より簡単な構成である回転検光子法を採用して分光エリプソメトリー測定装置を構成し、シリコンウエハ、ガラス、Au(金)ミラーに適用して、エリプソメトリックパラメータを得て、この解析から複屈折率を得ることに成功し、測定装置の動作を確認した。また、実際に材料として、GaPウエハ、ポリエチレン、テフロンに適用して、それぞれのテラヘルツ帯における複屈折率を求めることができた。 以上により、昨年度までに達成されている厚膜に対応できる有機材料膜厚計の実現と合わせ、本研究の当初目的をほぼ達成することができた。今後、ソフトウェアであるユーザーインターフェースや、ハードウェアである試料の置き方などの細かい部分を改善し、測定装置としての完成度を高めたい。この装置は、他の手法や装置では得られないデータを、容易に得ることができるので、試料数を増やしてデータベースを拡充することで、更に優位性の高い研究に繋げることができると考えている。
|
Research Products
(3 results)