2008 Fiscal Year Annual Research Report
センサネットワークにおけるノード位置を高精度に推定する半正定値最適化手法の開発
Project/Area Number |
20560052
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉瀬 章子 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50234472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉瀬 章子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50234472)
山本 芳嗣 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00119033)
久野 誉人 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00205113)
繁野 麻衣子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (40272687)
八森 正泰 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00344862)
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Keywords | センサネットワーク / 位置同定 / 最適化 / 半正定値計画問題 / 内点法 |
Research Abstract |
本研究は,r次元空間に布置された数個のアンカーの位置情報と,N個のセンサーから各アンカー,センサーへの部分的な距離行列から,センサーの布置を効率よく推定することを目的としている.この布置をr×N次の行列Xで表し,Z=XTXとすると,この問題の制約はZに関する線形な式で表現できる.ただし,制約Z=XTXは2次の非凸制約であるため,この制約を「Z-XTXは半正定値行列である」という凸制約に緩和(半正定値緩和)し,さらにSchur補完で等価な線形半正定値制約に変換する.N個のセンサーの位置Xとアンカーの位置が定める距離と,与えられた距離行列との差を最小にする解を求めればよいが.この差分をL1ノルムで評価する場合は線形半正定値最適化問題に,L2ノルムで評価する場合は凸2次の半正定値最適化問題に帰着される.この考え方を用いて以下の研究を行った. 1.凸2次の半正定値最適化問題対する同次モデルを用いた多項式時間アルゴリズムの提案:L1ノルムよりL2ノルムを用いた推定の方が,精度のよい解が得られる傾向があることが知られている.この場合凸2次の半正定値最適化問題を解く必要があるが,この問題に対するアルゴリズムの開発は十分ではない.そこで同次モデルを用いた多項式時間アルゴリズムの提案を行った. 2.分割したセンサー集合に対する半正定値緩和手法の提案:センサーは通常小型でその数は非常に多い一方,半正定値最適化問題を解くアルゴリズムは多くのメモリを必要とし,大規模な問題を解くことが難しい.この問題を克服するため,センサーの連結構造を用いてセンサー集合を分割し,分割した各集合に対して半正定値緩和を行う手法を提案し,十分な精度の解が得られることを実験によって確かめた.
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Research Products
(5 results)