Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 芳嗣 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00119033)
久野 誉人 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00205113)
繁野 麻衣子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (40272687)
八森 正泰 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (00344862)
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Research Abstract |
本研究は,r次元空間に布置されたp個(通常その数は非常に少ない)のアンカーの位置情報と,N個のセンサーに対する各アンカー,センサー間の部分的な距離行列のみが与えられている場合に,それらの情報のみからN個のセンサーの布置を効率よく推定することを目的としている. この布置を,rxN次の行列Xで表し,Z=XTXとすると,この問題の制約は,Zに関する線形な制約で表すことができる.ただし,制約Z=XTXは2次の非凸な制約であるため,この制約を「Z-XTXは半正定値行列である」という凸制約に緩和(半正定値緩和)し,さらにこの条件をSchur補完を用いて線形化することにより,線形な半正定値制約に変換する.一般に距離行列は誤差を含むため,目的関数は,N個のセンサーの位置Xとp個のアンカーの位置が定める距離と,与えられた距離行列との差を最小にするように設定する. センサーは通常大変小型でその数は非常に多く数千から数万個レベルを想定する必要がある.一方,半正定値最適化問題を解くアルゴリズムは多くのメモリを必要とし,大規模な問題を解くことが難しいという短所がある.この問題を克服するため,本研究ではセンサー集合を分割する方法を提案しているが,特に平成22年度は, 1.平成21年度に提案した,クリーク構造を利用したセンサー分割手法を取り入れた半正定値緩和の計算機実験 2.センサーの接続次数を利用した分割と,クリーク構造を用いた分割に対する計算機実験による比較を行い,クリーク構造を利用した分割手法の方が各種のパラメータへの依存度が相対的に少ないことを確認した.
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