2010 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報における位相と局所的計量による多次元骨格構造のためのデータモデル
Project/Area Number |
20560059
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
久保田 光一 中央大学, 理工学部, 教授 (90178046)
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Keywords | 地理情報 / 位相情報 / 骨格構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は,緯度・経度を主体に考える地理・空間情報を,地物の位相・接続の情報を主体に考えてシステム設計・構築を行い,さらにこれを多次元に拡張することである.具体的な応用例としては,歩行者ナビゲーションを3次元情報つきで表示するための,データの構築・修正などがある.すなわち,接続関係の情報を主体に扱うシステムのための数理的基礎を固めることにより,その上で多次元空間情報構築のための実用的なシステムを設計開発する.本年度は最終年度であり,1.「4次元以上のデータモデル」の試作,2.試作処理システムの改良,3.記述のための部品の整理,4.社会インフラストラクチャの調査の4項目を計画した.まず,1.「4次元以上のデータモデル」については,一般的な3次元軸に対して時間軸を追加し,時間値を実区間で与えるという自明な拡張に留まった.2.試作処理システムの改良については,昨年の改良(床面・天井面の描画)で一旦区切りをつけ,骨格構造を利用する歩行者ナビゲーションシステム用別システムを検討した.写真のみによる案内システムを,Nscripterというシステムにより行うためのデータ生成である.写真の変形などの技術と組合せる必要はあるが,骨格構造からのデータ生成が可能であることを確認した.3.記述のための部品の整理については,検討が進まなかった.4.社会インフラストラクチャの調査については,商業施設内でのナビゲーションや,国土地理院が公開しているJPGIS, GMLのデータの取得・表示方法を調査した.それらの基礎的な機能はjavaプログラムで実装した.高次元骨格構造との組合せについて検討中である.なお,当初調査予定であったGoogle/sketch-upについて,sketch-upがプログラム言語rubyによるAPIを提供していることに関連して,プログラム言語rubyの処理系に関する研究を行い,情報処理学会第72回全国大会にて発表した.
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