2008 Fiscal Year Annual Research Report
2光子吸収内部硬化型マイクロ光造形法によるナノ繊維強化光硬化樹脂の開発と評価
Project/Area Number |
20560077
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 拓 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (80236629)
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 構造・機能材料 / 複合材料・物性 / マイクロマシン / ナノ繊維 / 光硬化樹脂 |
Research Abstract |
本研究では,まず,2光子吸収マイクロ光造形システムを構築し,光硬化性樹脂を高充填率のカーボンナノ繊維で強化した複合材料の成形を試みる.ついで,成形された複合材料の微小試験片に対して,微小材料試験機を用いた曲げ試験を実施し,ヤング率,曲げ強度および切欠き強度の測定を行い,カーボンナノ繊維の充填率の影響を定量的に明らかにすることを目的とする.さらに,シンクロトロン放射光を用いたサブミクロンオーダの分解能を有するコンピュータ・マイクロトモグラフィ(μ-CT)により,複合材料MEMS部品の内在欠陥を同定する非破壊検査手法の構築を目的とするものである,本年度は以下のように研究を行った. 1.He-Cdレーザ,顕微鏡システム,対物レンズ等を準備し,作製した光学系設置用ステージに配し,精密な光軸等の調整を行い,2光子吸収マイクロ光造形システムを構成した. 2.構築したマイクロ光造形システムを用いて,レーザ光焦点付近のみでの硬化により,光硬化性樹脂の微粉末を作製した.その寸法測定から,本システムにおける加工分解能(硬化領域分解能)を検討し,レーザ光出力・照射時間との関係を評価した. 3.これまでに紫外線による光造形システムで作製したカーボンナノ繊維複合材料は,内部に未硬化欠陥を含むものであった.この試料を用いた放射光μ-CT計測を行い,その後の切断試料断面観察と比較することで,内部欠陥同定の分解能を検討する.また,高充填率のカーボンナノ繊維を含む未硬化樹脂に対して放射光μ-CT計測を行い,ナノ繊維クラスタの同定が可能かどうか検討する.現在,放射光μ-CT計測データの解析中である.
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Research Products
(1 results)