2010 Fiscal Year Annual Research Report
機械構造要素の爆発破壊機構と機能保全構造に関する研究
Project/Area Number |
20560079
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
廣江 哲幸 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90218826)
|
Keywords | 爆発衝撃 / 分裂破壊 / 剥離破壊 / 多軸ひずみ効果 / 表面Vノッチ列 / 2重管 |
Research Abstract |
1.円筒壁2重化による機能保全(分裂破片の飛散対策):昨年度実施したA5052・2重壁円筒(内筒・29Di-3t-100L、外筒・94Di-3t-100Dでの実験に引続き、SUS304・2重壁円筒(内筒・28Di-3t-100L、外筒・94Di・3t・100L)を対象とし、内部装填する円柱状PETNの径φを16,22,28mmと変化させながら破片飛散防止効果の実験・解析を実施した。その結果、φ:16mmでは外筒が内筒の爆発破片の飛散を完全に防止したが、φ:22,28mmでは外筒も分裂破壊し、その挙動は円筒の一様膨張・分裂挙動とは著しく異なることが判明した。そこで、飛散防止の新破壊モデルとして、高速円柱の平板貫徹モデルの拡張・適用を試みた結果、A5052、SUS304の両実験ともに良好に適用することができ、外筒の飛散防止限界厚さ概略推定の可能性を示した。 2.構造要素の爆発破壊機構(破片形態):爆発膨張時のひずみ比α(ε_z/ε_θ)が1,0,-0.5である球殻、円筒、円環(リング)の分裂挙動について主としてSUS304材を中心に研究してきたが、本年度は理想的な負荷の実現が難しい円環について3種類の負荷実験を行った。破片形成モデルに基づいて分裂エネールギーを求めた結果、材質変化を考慮してモデルとの合致が見られた球殻、円筒と異なり、円環では理想負荷で大きな値となり、断面変形を伴う負荷では小さな値を示すなど、構造要素による分裂挙動の特性把握ができた。 3.Vノッチ列表面構造による機能保全(剥離破壊対策):自由表面にVノッチ列加工することで爆発衝撃波の反射に起因する剥離(スポール)破壊を軽減できるかについてSUS304材、A2024材平板(50mm×50mm×20mm)を対象として実験・解析を行った結果、両材料とも溝加工形状を変えることで破壊防止に有効な形状をマップ表現できることが分かった。
|
Research Products
(3 results)