2010 Fiscal Year Annual Research Report
先進的NI基単結晶超合金の十字型試験片を用いた多軸クリープ疲労寿命評価法の開発
Project/Area Number |
20560093
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 聖徳 立命館大学, 理工学部, 助教 (00454520)
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Keywords | 単結晶超合金 / 疲労 / 多軸応力 / 十字型試験片 / 高温 |
Research Abstract |
本年度においては,ニッケル基単結晶超合金YH-61の十字型試験片を用いて1173Kにおいて種々の主ひずみ比の下で高温多軸低サイクル疲労試験を実施した.この際,ひずみ保持を伴わないものと10分間の圧縮ひずみ保持を伴うものの2種類の試験を実施した.得られた主要な結論は下記の通りである 1. 十字型試験片を用いたひずみ保持を伴わない多軸低サイクル疲労寿命および10分間のひずみ保持を伴うクリープ疲労寿命は,最大主ひずみ範囲が一定の試験においては,主ひずみ比の増加に伴って増加した.主ひずみ比が-1から0までは増加割合が大きかったが,主ひずみ比が0から1の範囲においてはわずかに増加した 2. すべての主ひずみ比の範囲で,10分間のひずみ保持を伴う多軸クリープ疲労寿命は,保持を伴わない多軸低サイクル疲労寿命に較べて短かった.ひずみ保持の伴う寿命低下は,保持期間中のクリープ損傷に起因すると考えられる 3. 主ひずみ範囲およびMises型の相当ひずみ範囲のひずみ基準の低サイクル疲労寿命評価パラメータを用いて,十字型試験片の多軸低サイクル疲労寿命およびクリープ疲労寿命評価を試みたが,何れのパラメータもこれらの寿命を良好に整理することは出来なかった 4. 最大主応力範囲およびMises型の相当応力範囲で上記の寿命の整理を試みた.最大主応力範囲による寿命整理では,整理結果に大きなばらつきが生じたが,Mises型の相当応力範囲では良好な寿命整理結果が得られた.とくに,Mises型の相当応力範囲を用いれば,平滑丸棒試験片の引張・圧縮の結果から十字型試験片で得られた寿命を精度良くに評価することが可能となった
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Research Products
(7 results)