2008 Fiscal Year Annual Research Report
先進磁気センサを用いた複雑形状き裂の非破壊評価・解析システムの構築
Project/Area Number |
20560097
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 隆之 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 先進製造プロセス研究部門, 研究グループ長 (40357299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 良弘 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (90357723)
笹本 明 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (90357129)
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 磁性 / 長寿命化 / 非破壊検査 / 欠陥 |
Research Abstract |
近年開発された優れた感度を有する先進磁気センサを用いた非破壊評価システムを構築し、複雑き裂の定量的評価を行うため以下の実験に着手した。 1先進磁気センサを用いた非破壊評価システムの整備・貫通き裂、欠陥材の試験の実施先進磁気センサのなかでも特に優れた感度を有し、測定範囲も広いフラックスゲートセンサ(FGセンサ)を用いて、漏洩磁束法(MFL法)に基づく非破壊評価システムの整備に着手した。鋼材の2次元貫通き裂を対象に、欠陥幅やリフトオフ(試料-センサ間距離)と漏洩磁束密度との関係を取得した。また、環境磁気ノイズの影響等先進磁気センサを用いた非破壊評価試験に関する基本的な特性評価を行い、次年度以後のシステム改良指針をまとめた。 2き裂形状再構成手法の開発き裂近傍で測定される漏洩磁束密度を、磁化後のき裂を磁気双極子に置き換えることにより、コンボリューション型の積分方程式で定式化した。また、本積分方程式にフーリエ変換、デコンボリューション、逆フーリエ変換を行うことにより、磁化分布から漏洩磁束密度を求める順解析、および漏洩磁束密度から磁化分布やき裂長さを求める逆解析プログラムを作成した。加えて、特異値分解法を用いた逆解析プログラム開発にも取り組み、十分微小な特異値を消去し対角マトリクスのランク数を減少させる逆解析プログラムを作成した。本プログラムではき裂深さの推定も可能であることを示した。これらの解析プログラムの有効性に関して、実験で得られた測定データを用いた検討にも着手した。
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