2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560099
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
夏 恒 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40345335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國枝 正典 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90178012)
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Keywords | 電解加工 / 超硬合金 / 生成物 / 極間 / 電液ジェット / 超音波 |
Research Abstract |
今年度は、電解生成物の排出と極間へのしい電解液の供給方法と効果について調し、超硬合金の電解加工に適した極間生成物の除去法を検討した。 1.電解液ジェットによる生成物除去と旋削による超硬合金形状創成の実現 ノズルからジェット状の電解液を工作物に噴出し、ジェットの流れによって生成物を極間から排出し、新鮮な加工液を供給することにより超硬合金の加工を行う。従来のノズルは工作物との干渉を避けるために、ノズルと工作物間の距離を長く取らなければいけなく、電気抵抗が大きいので、加工がうまくできなかった。そこでノズル先端を加工し、ノズルと工作物の距離を縮めることで、供給電流を大きくし、旋削による超硬合金の形状創成を実現した。 2.工具への超音波振動付与による生成物除去 微細加工にも適用が可能な極間生成物の除去方法として、工具電極に振幅が10μm程度の超音波振動を与えながら電解加工を行う方法を提案し、加工実験により加工速度と加工精度の向上を確認した。その結果、工具電極を超音波振動させることにより、加工速度及び工具形状転写精度は向上することや、一方向のみの振動よりも複合振動を用いたとき、加工速度及び工具形状転写精度はさらに向上することが分かった。 3.回転と超音波洗浄の付与による超硬合金微細軸の製作 従来、超硬合金の微細軸の形成において、極間に滞留する生成物や軸に付着する生成物の影響で電流の流れが妨げられ、均一な軸径を持つ軸の作製が困難であった。そこで、軸の回転、軸に対する超音波の付与を行い、極間に滞留する生成物、また軸に付着する生成物の除去を試みた。その結果、生成物が加工形状に及ぼす影響は抑制され、均一な軸径を持つ、偏心のない超硬合金軸の作製が可能になった。
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