2009 Fiscal Year Annual Research Report
押出成形機による微小湾曲ヘリカルフィンチューブ成形技術の開発
Project/Area Number |
20560101
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
白石 光信 University of Fukui, 工学研究科, 教授 (30144885)
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Keywords | 押出し / 曲げ / ヘリカルフィン / 湾曲チューブ / 材料流動制御 / 成形技術 / 傾斜ダイス |
Research Abstract |
本年度は,湾曲したヘリカルフィンチューブをダイス傾斜押出し加工法を用いて成形するための基礎技術を確立するために,フィンにねじれを与える方法として有効であることを確認しているダイスシフト押出し法を導入し,フィンにねじれを与えながらチューブを湾曲させる押出し実験を塑性加工用モデル材であるカラークレイを用いて,種々の押出し条件の下で実施した.実験は,ダイス傾斜角0,20,40°に対して,ワィン長さ,ダイス孔形状,マンドレル先端球径を種々変化させて行った.その際,ダイス孔形状は孔形状の異なる3及び4種類の板状ダイスの組み合わせを変えることによって変化させている.その結果,いずれのダイス傾斜角においても適当なダイス孔形状を適用することにより,チューブ肉厚及びフィン長さに関係なく湾曲ヘリカルフィンチューブが成形されることが確認された.また本方法の特徴であるダイス傾斜角による湾曲量の変化も明確に現れ,本方法がヘリカルフィンチューブの湾曲技術として有効であることが明らかになった.しかしながら,本年度同時に実施した特に大きなねじれを与えるマンドレル回転機構を導入したスクリュー式樹脂押出し試験機を用いた実験では,ヘリカルフィンチューブがらせん状に変形する現象が発現し,高ねじれヘリカルフィンチューブの湾曲成形技術を確立する上で解決すべき大きな課題が明確になった. 今後は,チューブがらせん状に変形する現象を回避し,高ねじれヘリカルフィンチューブに所定の曲がりを付与することを可能にする押出し構造について検討を加え,本方法の微小ヘリカルフィンチューブ成形への適用を試みる予定である.
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