2009 Fiscal Year Annual Research Report
砥粒切れ刃密度のインプロセス計測に基づくスキルフリー鏡面研削加工法
Project/Area Number |
20560112
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
坂本 治久 Sophia University, 理工学部, 准教授 (40276514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 伸二 上智大学, 理工学部, 教授 (70146801)
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Keywords | 鏡面削加工 / 砥粒切れ刃密度 / インプロセス計測 / スキルフリー / 研削砥石 / マイクロバブル / 研削液 / 清浄化 |
Research Abstract |
本研究では,鏡面研削を熟練技能者に頼ることなくスキルフリーで実現するための具体的方法の提案を目的としている.平成21年度は,このために必要不可欠な砥石作業面における連続切れ刃間隔の定量化手法と研削液の清浄化技術を中心に検討を行った.得られた主な成果は,大きく以下の2点である.(1) 切れ刃密度と砥粒高さ分布に基づく連続切れ刃間隔の同定法の確立,および,(2) マイクロバブルを用いた研削液の清浄化技術の提案,である. (1) に関しては,前年度の検討で確立した機上計測が可能な砥石作業面プロラァイルおよび研削抵抗から砥粒切れ刃分布と砥粒高さ分布を定める手法を活用した.多くの研削の理論式においては,研削砥石をフライス工具と類似した多刃工具と見做すことが多く,同一線上を切削する切れ刃の作用を幾何学的に定式化している.このため,切れ刃の連続した分布状態を表すパラメータとして「連続切れ刃間隔」を定める必要があった.そこで,砥粒の平均径とその切削方向に対する姿勢を統計的に扱う手法を考案し,作業面プロファイルと研削抵抗の実測値から連続切れ刃間隔を算出する方法を定めた. また(2)に関しては,研削面仕上げ面に形成されるスクラッチの要因の一つとして,研削に伴い微小破砕する砥粒の破砕片が研削液の循環に伴って加工点に侵入することを課題として取り上げ,この破砕片の工学的除去方法を検討した.具体的には,マイクロバブルを研削液中に供給し.その浮上過程で砥粒片を含む微小な研削くずを鹵獲する方法を応用した.その結果,研削液が清浄化され,研削くずの密度が1/4以下に低減し.研削仕上げ面粗さが約7割に低減し改善できることが確認できた.
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Research Products
(3 results)