2010 Fiscal Year Annual Research Report
タイヤ-路面間の可視化に基づく摩擦発生の基礎的研究
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20560122
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
江口 正夫 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助教 (00111625)
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Keywords | 可視化 / 光誘起蛍光法 / 真実接触部 / トライボロジー / スタッドレスタイヤ / 転がり滑り / 氷結路面 |
Research Abstract |
1.接触部蛍光画像の露光時間短縮化による動的測定の実施 導入したC-MOSカメラ(アナログゲインの拡大)とLED照明装置によって,10ms程度の露光時間でも有効な輝度ヒストグラムが取得でき,動的な真実接触部抽出が可能となった. 2.ゴム半球を用いた往復動滑り実験における摩擦力と接触部画像の同時取得 基本的なヘルツ接触を利用して,ゴム半球の蛍光剤混入水湿潤下接触挙動の実験的測定を試みた.滑り速度0.66mm/s,ゴム半径10mm,振幅0.96mm,加振周波数0.18Hz,平均接触圧力340kPa(垂直荷重2.9N),露光時間20ms,撮影間隔120msの条件下でデータを取得した.その結果,接線力および接触面積-変位線図(ヒステリシス線園)において,摩擦接触状態(固着,微小滑り,巨視的滑り)に応じて真実接触面積が変化することを実証できた. 3.模型タイヤを用いた転がり-滑り実験における摩擦力と接触部画像の同時取得 アルミ製円盤転がり速度69mm/s,滑り率変化範囲±25%,平均接触面圧130kPaの条件の下,蛍光剤混入水湿潤下でのタイヤ駆動実験を行った.目的の一つである摩擦力と真実接触面積の同時測定が可能となった.タイヤの真円度不足や転がり軌道(円周690mm)中に一個のガラス板観察窓(直径30mm)設置のために同一タイヤ接触部が観察できなかった.そのため,測定した接触面積にばらつきが多く,滑り率の明確な影響の傾向が得られなかった.しかし,制動側滑り率は駆動側に比べてやや大きな接触面積を示し,従来得られている傾向を確認できた.
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