2008 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性形状記憶合金複合材を用いた磁気駆動アクチュエータの開発
Project/Area Number |
20560136
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
日下 正広 University of Hyogo, 大学院・工学研究科, 准教授 (40244686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真晃 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90285338)
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Keywords | 形状記憶合金 / 強磁性材料 / アクチュエータ / 複合材料 / ダイヤフラム / モデリング / 超弾性 / 大変形解析 |
Research Abstract |
本研究は,超弾性効果を有する形状記憶合金と磁場下で磁力を発生する強磁性材料からなる強磁性形状記憶合金複合材を用いて,実際に航空・宇宙産業での使用が期待される高負荷能力,大変形能を有する磁気駆動アクチュエータを開発することを目的としている.本年度は,ダイアフラムタイプのアクチュエータ素子について,磁場-構造連成FEM解析を行うことにより,形状記憶合金と強磁性材料の最適形状を求めた.さらに,設計において必要となる超弾性形状記憶合金の機械的特性について検討した.また,トルクアクチュエータの変形挙動に対しての理論解析を行った.本年度,得られた結果は以下の通りである. (1)ダイアフラムタイプ強磁性形状記憶合金複合材について,磁場-構造連成FEM解析結果より,全面二層モデルより部分二層モデルの方が,より小さな磁力で大きな変形が得られることがわかった.また,強磁性材と形状記憶合金の半径比が0.4で最も変形が大きくなることが明らかとなった. (2)超弾性形状記憶合金の引張サイクル試験を行い,機械的特性についての検討を行った結果,50サイクル以上になると,定常状態となり,引張特性が安定することが明らかとなった,得られた結果を基に,応力-ひずみ関係を簡易構成方程式により定式化することができた. (3)トルクアクチュエータの変形挙動を,エネルギーバランスの観点から検討し,変形時の形状変化を理論式で表すことができた.これに基づいて,トルクアクチュエータの各部形状をパラメータとした解析を行い,得られた結果より最適形状を明らかにした.
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