2009 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークエージェントと電子タグを用いた機械部品のリユース支援
Project/Area Number |
20560137
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
平岡 弘之 Chuo University, 理工学部, 教授 (20165161)
|
Keywords | ネットワークエージェント / RFID / リユース / ライフサイクルシミュレーション / 選好 |
Research Abstract |
本研究は,個々の部品に対応するネットワークエージェントとRFIDを組み合わせた部品エージェントを開発し,部品の再利用と循環を促進するしくみを提案,構築することを目的としている.本年度の実施計画に従って研究を行い,以下の成果を得た. 1 部品エージェントの実装技術の開発:対象部品をパソコンの主要部品とし,消費者の部品管理を支援するために,(1) 使用している製品の利用状況に応じた環境負荷を提示する機能と,(2) ハードディスク装置の故障予測に基づいて故障時の円滑な部品交換を実現する機能を,部品エージェントに実装した.この中で,家電タグコンソーシアムの提唱する家電のライフサイクルに基づくサイト間の移動と,場所やライフサイクルの段階の異なる複数のサイトにまたがる部品エージェントの行動を実現した.また,部品交換時に複数の部品エージェント間で希望する交換部品が重複する場合,互いに情報を出し合って交渉を行い,どの部品エージェントがその部品を取得するのかを決めるしくみを開発し,部品エージェント間の情報交換に基づく部品エージェント同士の連携を実現した.また,前年度実現できなかったWeb技術を用いたユーザと部品エージェントの情報交換の基本的なしくみを開発した. 2 部品エージェントに基づく部品のライフサイクルシミュレーション:1で実装した機能の確認のために,前年度より開発を進めてきた部品のライフサイクルシミュレータを用いてシミュレーションを行った.これにより,ハードディスク装置の故障予測機能を用いて事前に交換部品を用意することで,TPI(環境負荷とコストに対する仕事量の評価値)が上昇し,部品の有効な利用が促進されることを確認した.また,部品エージェント同士の交渉により部品交換の競合を解消することで,消費者の満足度のばらつきが減少することも確認した. 成果の出せなかった研究項目もあったが,部品エージェントの実装およびシミュレーションについて機能の充実がはかれ,その有効性を示すことができた.
|
Research Products
(4 results)