2010 Fiscal Year Annual Research Report
斜め後方ステップによるはく離・再付着流れの乱流組織構造の解明
Project/Area Number |
20560154
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山下 新太郎 岐阜大学, 工学部, 教授 (20023236)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 吉弘 岐阜大学, 工学部, 准教授 (00176455)
|
Keywords | 乱流 |
Research Abstract |
乱流のスパン方向への組織構造に関して,フライングワイヤ(FHW)法と熱線レイク法による測定結果を詳細に比較した。FHW法の欠点は,フライング速度が有限であることから,測定値の時間軸と空間軸が独立ではなくなることであり,一方,熱線レイク法の欠点は,センサのサイズによって空間分解能が制約を受けることである。熱線レイク法の結果から,壁乱流の組織構造は流れ方向に細く伸びた形象を持つことが分かり,壁近傍においてもこの形象が維持されると仮定して,FHW法の測定結果からスパン方向組織構造を考察した。 後方ステップ背後のはく離流れにおいて,FHW法による順流/逆流流れの測定を行い,再付着位置まわりにおける流れ方向速度成分の確率密度分布,および,再付着位置への(近寄り流れの境界層厚さ)対(ステップ高さ)の影響を調べた。さらに,再付着後の乱流構造を理解するためには,レイノルズ応力全6成分の測定が不可欠であり,回転軸を局所平均流方向と一致させたX型熱線プローブ回転法の開発を新たに行った。三次元壁せん断乱流の一つである三次元壁面噴流で検証実験を行い,乱れエネルギー収支の評価を進めている。また,三次元壁せん断流の特徴として,壁近傍層における平均流ベクトルが同一面内に存在する点を指摘し,まず,壁法則の検討に着手した。 並列計算環境について,システムの安定性の問題から,これまで進めてきた(Linux+Score)システムを更新し,(MS-Windows XP+Intel Visual Fortran Compiler XE 12.0 Cluster)に変更した。計算スキームは昨年度までと同様であり,斜めステップ流れを解析するために斜交直線スタッガード格子による離散化を完了した。現在,数値計算を実行している。
|
Research Products
(5 results)