2010 Fiscal Year Annual Research Report
キャビテーション誘起乱れを伴う液体噴流の微粒化過程
Project/Area Number |
20560160
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
宋 明良 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (20314502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨山 明男 神戸大学, 工学研究科, 教授 (30211402)
細川 茂雄 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10252793)
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Keywords | 微粒化 / キャビテーション / 圧力噴射弁 / 液体噴流 / 数値計算 / インジェクタ |
Research Abstract |
インジェクタのノズルから噴射される液体噴流の微粒化過程は、ノズル内で発生するキャビテーションに大きな影響を受ける。本年度は、インジェクタ設計に不可欠なノズル長さの影響を解明するために、ノズル長さ系統的に変化させた一連の高速度撮影実験を行い、3分類したノズル長さ毎のキャビテーションの様式と液体噴流の微粒化過程の関係を明らかにした。また、サック型及びVCO型ノズルなど実機インジェクタ内部流動を支配する主因子として、ノズル上流における横方向流れの流路幅、ノズル長さ、ノズル傾斜角の3つを抽出した上で、光学可視化に工夫した2次元ノズルを作成し、3因子がキャビテーション及び液体噴流微粒化過程に及ぼす影響を高速度撮影によって調べた。その結果、上流部流路幅が狭くノズルに対して著しい非対称流入を伴う場合やノズル入口が鋭角な場合に、剥離境界層が厚くなり、キャビテーションの初生や発達を誘起すること、および噴流微粒化が極度に抑制される円滑剥離液体噴流が形成されなくなることなどを明らかにした。さらに、剥離境界層と渦放出過程を精緻に予測する高空間解像度の3次元乱流モデルLES、気泡の成長と崩壊過程を精細に表すレイリー・プレセットの式、個々の気泡核をラグランジュ的に追跡する気泡追跡法を組み合わせた新しく精緻な3次元ハイブリッド解析モデルを用いることで、様々な径の気泡群が複雑に流動するノズル内キャビテーション流れを定量的にも良好に数値予測できることを実証した。
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Research Products
(8 results)