2010 Fiscal Year Annual Research Report
横方向不連続粗面による壁乱流コントロールに関する実験的アプローチ
Project/Area Number |
20560162
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
望月 信介 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70190957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀田 孝嗣 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70304491)
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Keywords | 二次流れ / 粗面 / 乱流 / 内部流れ / チャネル流 |
Research Abstract |
本研究の目的は壁面粗度のスパン方向不連続が二次流れを誘起することを実験的に解明することである。 研究は二次元チャネル流を用いて実験的に行われた。アスペクト比が17の二次元性を保つ二次元チャネル流の床面中央に粗面を配置した。下流方向に発達する粗面-滑面の境界近傍を下流方向に調査した。実験においては、流れ方向平均速度、二次流れ速度およびレイノルズ応力を計測した。 チャネル高さの40倍下流において平均速度分布と二次流れ速度を計測し、流れ方向に軸を持つ縦渦の生成を確認した。縦渦は、壁面側では粗面から滑面方向へ、その上方では滑面から粗面へと流れる二次流れが確認された。その二次流れは流れ方向渦度をともない、旋回流を示すものであった。また、その渦運動の大きさはチャネル流におけるせん断層厚さと同程度であった。 レイノルズ応力の分布は二次流れにおり歪んだ部分があった。一方で、二次流れの生成機構調査のため、渦度輸送方程式の生成項に含まれるレイノルズ応力分布が計測された。垂直レイノルズ応力差による生成項により縦渦が生成されるとの推測に基づいて進められた。実験データを取得し、その分布解析した結果、該当の生成項が縦渦生成に寄与してことが確認されたものの、主たる要因であるという確信は得られなかった。 最終年度の研究を通じて、壁面粗度のスパン方向不連続が二次流れを生成するという事実を確認することができた。一方で、その生成機構には当初の予想以外の要因、流線の曲りによる生成、あるいは流れの不安定性による生成などの可能性が示唆された。これらの新しい発見は二次流れ発生の新しい理解の提供と二次流れの生成の技術提案を可能にする成果である。
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Research Products
(4 results)