2008 Fiscal Year Annual Research Report
スクラムジェットエンジン分離部における擬似衝撃波の流動機構に関する研究
Project/Area Number |
20560166
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
宮里 義昭 The University of Kitakyushu, 国際環境工学部, 教授 (30253537)
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Keywords | 擬似衝撃波 / 境界層 / カラーシュリーレン / 流れモデル / レインボーシュリーレン |
Research Abstract |
実験は,間欠式の大気吹出し式超音速風洞と連続式の大気吸込み式超音速風洞を用いて行った. 断面積一定の管内における擬似衝撃波の流動機構に及ぼす擬似衝撃波直前の境界層厚さの影響を調べる実験から次のことがわかった. (1)擬似衝撃波直前の主流マッハ数が一定のとき,擬似衝撃波直前の境界層相対厚さの増加にともない擬似衝撃波による圧力上昇が小さくなる. (2)擬似衝撃波の長さは,擬似衝撃波直前の境界層相対厚さの増加とともに増加する. (3)境界層を考慮した流れモデルを提案し,擬似衝撃波前後の圧力上昇を解析的に求めて本実験結果と比較検討した結果,解析結果は本実験結果と定性的に良く一致する. (4)境界層相対厚さが厚いとき,垂直衝撃波はその直前の主流マツハ数が1.5以下の場合でも境界層との干渉により,ショックトレーンになる. スロート近くの垂直衝撃波と層流境界層の干渉結果から以下のことがわかった. (1)衝撃波直前の主流マッハ数が1.3以下の場合でも,垂直衝撃波は層流境界層との干渉の結果ショックトレーンになる. (2)擬似衝撃波前後の静圧比は,境界層相対厚さの増加にともない減少する. また,レインボーフィルターを作製して,軸対称ノズルからの超音速噴流の断面における密度を定量的に精度良く求める可視化法を開発した. 以上の結果は,スクラムジェットエンジンを開発する際の重要な設計指針になることが考えられる.
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