2009 Fiscal Year Annual Research Report
スクラムジェットエンジン分離部における擬似衝撃波の流動機構に関する研究
Project/Area Number |
20560166
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
宮里 義昭 The University of Kitakyushu, 国際環境工学部, 教授 (30253537)
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Keywords | 擬似衝撃波 / ショックトレーン / 境界層 / 通しピトー管 / カラーシュリーレン |
Research Abstract |
断面積一定の管内における擬似衝撃波領域の壁面静圧測定および流路中心軸上の静圧測定を行った.流路中心軸上の静圧を測定するための通しピトー管は,外径2.2mm,内径2.0mmの外管の中に外径1.9mm,内径1.7mmの内管を挿入した二重管構造になっている.内管には幅1.7mmで長さ200のスリットが設けられ,スリットの中心には内管に設けた直径0.5mmの静圧孔が位置する.内管の静圧孔の直後に半導体圧力センサーを取り付けた.通しピトー管の外管の一方の端はノズル上流のよどみ室に,他方の端は測定部の十分下流で一次元のトラバース装置に取り付けられる.本実験における擬似衝撃波直前の主流マッハ数は約1.3でブロッケージ比B(管断面積に対する境界層の占める割合)は6.9%~8.9%である.流れを光学観察するためにカラーシュリーレン法を用いた.光源には発光時間20nsのキセノンフラッシュ光源を用いた.本実験によって得られた結論は以下の通りである. (1) 衝撃波直前の主流マッハ数が1.5以下の場合でもブロッケージ比Bが0.078を超えると,垂直衝撃波は壁面境界層との干渉の結果ショックトレーンとなる. (2) 擬似衝撃波を構成するショックトレーン領域では,流路中心軸上の静圧は波状に変化する.なお,スルーチューブを挿入することで,ショックトレーンの先頭衝撃波は垂直衝撃波に近くなる. (3) 本実験では,ショックトレーン直後の混合領域の長さはほとんどない. (4) ブロッケージ比の増加に伴い,流路中心軸上のショックトレーンによる静圧の波状の変化は小さくなる.
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