2008 Fiscal Year Annual Research Report
極小ノズルを通る圧縮流れのチョーク現象の解明と微小流量用臨界流量計への応用
Project/Area Number |
20560167
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松尾 一泰 The University of Kitakyushu, 国際環境工学部, 教授 (30037759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 義昭 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (30253537)
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Keywords | チョーク現象 / 圧縮流れ / 臨界流量計 / 極小ノズル / 境界層 / 超音速流れ |
Research Abstract |
本研究では,極小ノズルにおける圧縮流れのチョーク現象を実験的に究明するとともに,流体の圧縮性および粘性を考慮に入れた解析的研究を行い,チョーク条件やチョーク流量に及ぼすマッハ数,レイノルズ数,流れの非一様性,圧力及び温度条件などの影響を明らかにすることを目的とする. 本年度は先細ノズルのチョーク現象について研究した.得られた成果はつぎのとおりである. 1.流れがチョークするときのノズル前後の圧力比,すなわちチョーク圧力比は一次元定常等エントロピー流れの理論値より小さい.これはノズル壁面に沿って形成される境界層が原因であり,チョーク圧力比はノズル出口の境界層厚さが厚いほど小さい. 2.チョーク状態におけるノズル出口の主流マッハ数は1より大きく,主流は超音速である,したがって流れがチョークしたか否かはノズル出口における静圧測定値からは判断できない. 3.流れがチョークするときの質量流量は一次元定常等エントロピー流れの理論値より小さく,ノズル出口の境界層厚さが厚いほど小さい. 4.先細ノズル出口における速度分布の非一様性が流れのチョークに及ぼす影響について,ファノー流れの理論および境界層を考慮した複合流れモデルを用いて数値解析した.得られた計算結果は上述の実験結果とかなり良く一致した.これより,チョーク状態におけるノズル出口の主流マッハ数は1より大きいが,境界層を考慮に入れた断面にわたる質量流量平均マッハ数は1に等しいと結論できる.したがって流れがチークすると,背圧の影響は上流には伝わりえない.
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Research Products
(2 results)