2009 Fiscal Year Annual Research Report
ディーゼル機関の燃焼室壁面に堆積するバイオ燃料残渣の研究
Project/Area Number |
20560177
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
新井 雅隆 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (80112176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古畑 朋彦 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80261585)
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Keywords | バイオマス / 輸送機器 / エネルギー効率化 / 環境対策 / エネルギー全般 |
Research Abstract |
(1)高温壁面上への連続滴下による燃料残渣の堆積実験 (1-1)燃料としてはパーム油をエステル化して製造した3種類のBDFを中心にBDFと軽油のブレンド燃料について調べた.混合燃料の場合には,堆積の進行は軽油に含まれるBDFの性状により定まり,混合比の影響はさほど大きくないことが明らかになった. (1-2)燃料の最大蒸発温度点と壁面温度の温度差に注目した実験を行った.壁面の温度、液面の状態が常に燃料液膜で覆われている『濡れ面条件』と滴下ごとに液膜の蒸発が終了する『乾燥面条件』が現象を支配していて,さらに壁面温度条件として最大蒸発率を示す温度と実際の壁面温度の相違が現象を左右すること,またこの問題の本質には滴下の繰り返しごとに堆積した残渣物の表面が乾燥するか否かに依存することを明らかにした. (1-3)燃料を灯油にかえたところ,実験装置の配管に使用したシリコンチューブからの成分の溶出が問題になることが明らかになり,実験装置の大幅な改良を行った. (2)ディーゼル機関の燃焼室への燃料残渣の堆積実験 機関のシリンダヘッドの組込んだ残渣堆積物の測定プラグの温度を240℃~300℃と変化させて,残渣物の堆積状態を調べた.その結果,温度の低い場合に堆積の進展が著しいことが明らかになった.
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