2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合光学計測と詳細数値解析による高圧噴霧燃焼機構の解明とモデリング
Project/Area Number |
20560191
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤松 史光 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10231812)
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Keywords | 高圧燃焼 / 噴霧燃焼 / 噴霧燃焼 / 複合光学計測 / 数値シミユレーション / モデリング / 詳細化学反応 / ガスタービン |
Research Abstract |
液体燃料噴霧が高圧雰囲気下で分散・燃焼するプロセス(以下,高圧噴霧燃焼と呼ぶ)は,ガスタービンエンジンなどのエネルギー変換装置やロケットエンジンなどの推進装置をはじめ,多くの加熱炉,熱処理炉等の工業装置で広く利用されており,より環境性や運用性に優れた新技術の開発が望まれている.特に,航空機用のガスタービンエンジンに関しては,エネルギー密度の高い液体燃料の噴霧燃焼が必要不可欠となる.しかし,このような高圧噴霧燃焼場では,燃料となる液滴の気相への分散,蒸発,および燃料蒸気と酸化剤の混合と燃焼反応が同時に起こるために進行過程が極めて複雑となる.また,灯油のような(平均分子式で炭素数12程度)の比較的軽質な液体燃料が燃焼した際においても,1200種類もの化学種が関連した5000以上の化学反応が乱流場と干渉しながら,ナノ秒の時間スケール,マイクロメートルの空間スケールで急速に進行しているために,その詳細な燃焼機構は常圧下ですら十分に解明されておらず,圧力の影響については全く明らかにされていない.そこで本年度は,当研究室で現有している高圧下での連続燃焼試験を可能とする実験設備を用いて,液体燃料噴霧が高圧下において燃焼する高圧噴霧燃焼場を,高精度な複合光学計測とモデルをほとんど用いない直接数値シミュレーションの双方によって詳細に評価し,そのメカニズムを解明すると共に,上記の技術開発に役立つ数値解析モデルの考案,並びに同数値解析コードの開発を行なった
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