2008 Fiscal Year Annual Research Report
固体高分子形燃料電池の電池面内における劣化要因分布の解明
Project/Area Number |
20560206
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 公彦 Osaka Prefectural College of Technology, 総合工学システム学科 機械システムコース, 准教授 (00249814)
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Keywords | 燃料電池 / 特性診断 / 過渡応答 / 劣化要因 / PEFC |
Research Abstract |
1.特性診断装置の作成 本研究の心臓部である本診断装置および電池評価装置を各1台ずつ作成した. 2.診断パラメータの精度向上実験および交流インピーダンス法による診断パラメータの検証 (1)電池温度,カソードへの純酸素供給を変更した実験を行った結果,アノード活性化分極はA2パラメータ,カソード活性化分極はt2パラメータが関連していることがわかった. (2)アノード,カソードへのガス利用率,ガス組成を変更した実験を行った結果,アノードガス拡散分極はA3パラメータ,カソードガス拡散分極はt3パラメータが関連していることがわかった. (3)高分子膜の湿潤状態や集電板抵抗などを変更した実験を行った結果,高分子膜抵抗分極はA1パラメータ,電池内部抵抗分極はt1パラメータが関連していることがわかった. (4)強制的な注水や流路中への障害物を配置した実験を行うことで診断パラメータの評価については,現在,検証中であるとともに,交流インピーダンス法のフィッティングパラメータと各診断パラメータとの関連づけについても現在検討中である. 3.9分割セルの設計・作成 同一電極面内での各分極分布を調べるための分割電極電池の試作と特性診断装置の高速切り替え装置についての試作を行った.しかし,高速切り替え装置を使用すると各分割部の測定をを行った.電極分割数を増やすほうが好ましいが,その場合実際の電池条件とのずれが大きくなることと,作成費用がかかりすぎる.また,PEFCの電極はガス拡散層を含めて膜電極一体構造(MEAと呼ぶ)となっているために分割することは容易でな単独の特性診断は可能であるが,一枚の電極として相互に関連する現実ベースの特性判断はできないことが判明したため,各分割電極から同時に診断パラメータを取得できる装置に変更を行った.さらに,9分割電極を作成したが,上述した方法を用いるため徳性診断装置が複数個必要となるために,4分割電極用の電池枠を試作しなおしている.平成21年度はこれらの装置を持ってい劣化要因分布を測定していく予定である.
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