2008 Fiscal Year Annual Research Report
自然対流が発生する二成分気体系安定密度成層内の分子拡散挙動の研究
Project/Area Number |
20560207
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
武田 哲明 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30370422)
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Keywords | 分子拡散 / 自然対流 / 二成分気体 / 鉛直流体層 / 熱流動数値解析 |
Research Abstract |
今年度は分子拡散と自然対流が重畳して発生する場合の二成分気体系混合挙動を調べるための鉛直平行平板逆U字型実験装置を製作した。さらに、密度の小さい気体が充てんされた鉛直並行平板間の流体層において、一方の平板を加熱して流体層内にセル対流を発生させ、下方から密度の大きい気体が浸入する際に、自然対流が分子拡散による気体浸入に及ぼす影響を評価するための温度の異なる鉛直平板間の自然対流に関する予備解析を行った。 解析には汎用の3次元熱流動数値解析コードを用いて、本実験体系におけるグラスホフ数と自然対流パターンの変化との関係を調べるため、鉛直流体層内の単成分気体に関する自然対流の解析を行い、これまでに行われた自然対流の実験結果と比較した。 実験装置は200mm×500mm×20mmの鉛直流体層を平行に並べて流体層の頂部で接続したものである。加熱流路側の加熱壁、冷却壁は、ともに厚さ5mmの銅製平板であり、加熱、冷却壁、および流体層内の温度を熱電対で測定し、気体密度は超音波を用いた音速計により濃度を測定することができる。また、汎用の3次元熱流動数値解析コードにより行った事前解析の結果を、代表長を流体層幅としたグラスホフ数が53700の場合の窒素ガスの気体温度分布を求め、グラスホフ数が同程度の大きさである41800の場合の実験結果と比較した。その結果、窒素ガスの場合は流体層の上下端で温度分布が歪み、遷移領域での温度分布となることを確認した。
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