2008 Fiscal Year Annual Research Report
非線形電気機械インピーダンス変調による構造物の初期損傷検出とモニタリング
Project/Area Number |
20560218
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
曽根 彰 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (20197015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 新 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (90252543)
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Keywords | モニタリング / 損傷検知 / スマート構造 / 圧電素子 |
Research Abstract |
本年度は,(1)非線形圧電インピーダンス変調法の基礎実験を行い,その得失を明らかにすること;(2)非線形圧電インピーダンス変調現象の物理モデルを構築すること,を達成目標として研究を行い,以下の成果を得た. 1. 開閉クラックの進展監視に関する基礎実験 低サイクル曲げ疲労き裂の進展監視の実験装置を使用して,非線形圧電インピーダンス変調法の実験を行った,高周波波動として20kHz〜100kHzの帯域を検討した結果,この帯域におけるアドミタンス実部のピーク周波数を採用することが妥当であるとの結論を得た.アドミタンス実部のピーク周波数は構造物の駆動点モビリティのピーク周波数に等しいため,この周波数を採用することにより,後述する単一モード近似によるモデル化が可能になる. 2. 振動学的物理モデルの構築および損傷指標の提案 単一モード近似に基づく1自由度モデルに時変ばね定数を導入することによって,低周波振動によって周期的摂動を受ける面接触タイプの損傷を有する構造物のモデルとした.凍結近似を用いて時変アドミタンス解を求め,圧電素子の電流観測値から抽出した瞬時アドミタンスと等値することにより,非線形波動変調現象に対する振動学的解釈を試みた.さらにこのモデルに基づいて,動剛性の摂動の大きさを表す損傷指標を定義した.提案した損傷指標は,複数の試験片における疲労き裂の進行に伴う剛性低下率と良好な相関を示した.
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Research Products
(3 results)